《キンキの煮付け》を銀座の板前が作ってみた

キンキの魅力的な脂の乗り
キンキは脂が豊富で、その脂が煮付けにおいて非常に重要な役割を果たします。脂の乗ったキンキを煮ると、その脂が煮汁に溶け出し、味にコクと深みを加えます。身はしっとりとしており、噛むと濃厚でジューシーな味わいが口に広がり、食欲をそそります。
煮付けにした際、骨周りの身は特にコクが強いです。少し手間はかかりますが、骨を取りながら食べる楽しみもあり、その旨味を存分に堪能できます。

煮汁の旨味
キンキの煮付けでは、甘辛い煮汁にキンキの脂が煮汁に溶け込むことで、甘みと塩気のバランスが絶妙になり、煮付けが深い旨味を持ちます。魚自体の旨味と、煮汁の香りが一体となり、食欲を引き立てる風味が広がります。

やわらかい身の食感
キンキは、煮ることで非常に柔らかくなる特徴を持っています。特に身の部分は、噛むとふわっとほぐれるような食感があり、口の中でとろけるような感じが楽しめます。骨周りの部分はさらにほろほろとした食感があり、その食感の違いが食事を楽しくしてくれます。

産地と旬
キンキは、特に北海道や東北地方で多く獲れます。旬は、冬から春（12月〜4月）で、この時期のキンキは脂がたっぷりと乗っていて、特に美味しい時期です。寒い海域で育つキンキは、身が引き締まり、脂が豊富で、煮付けに最適な魚です。